MUSIC音楽シングル

今という名の絵
2026.09.28 ・ 配信中
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LYRICS歌詞
春は散り 秋はまた満ち
人の世は うつろひゆけど
いにしへの 名もなき人の 踏みし土には
まだ 温みあり
戦の火も 荒ぶる空も 声なき祈りも
消えたのではなく
色を変え 今日の底に 眠りたり
ひと筆 ひと筆 塗り重ね
黒き夜さえ 削らずに
その上に朱を その上に白を
美しきもの ばかりにて
絵は深く ならぬもの
ある時は築き ある時は壊し
古き柱に 新しき梁を渡す
似合わぬものと 笑われしものも
百年ののち 景色となりぬ
取り去れば 軽くなるもの
されど――
軽きことのみ 良きことならむや
あな 不思議
傾きながら 倒れぬものよ
欠けながら なお満ちてゆくものよ
ひとつ抜けば 崩るるやもしれぬ
名もなき石が
礎ならむ
新しき世を 描くなら
古き色など 要らぬと言うか
されど
その白き布さえ 誰かの手より 織られしもの
始まりなど いづこにあらむ
我らもまた 途中にて
ひと色を置く 者ならむ
壊して
直して
また継いで
それでも残った
この景色
美しきゆえ 尊きにあらず
ここへ至りし 時こそ尊し
同じものなど 二度とは成らぬ
同じ時など 二度とは来ぬ
ただ古きを 守るでもなく
ただ新しきを 求むでもなく
この重なりの 声を聴き
次なるひと筆
置けばよし
春は散り 秋はまた満ち
人の世は うつろひゆけど
幾千の色 重なりて
今という名の――
絵となりぬ
この曲について
人生も、時代も、 きれいなものだけでできているわけじゃない。
壊したことも、直したことも、 できれば消してしまいたいようなことも、 その上にまた何かを重ねながら今がある。
振り返ったとき、 そのすべてが重なって、 ひとつの景色になっているのだと思う。


